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歯の治療をしたら歯が痛くなった

2021.10.08

皆さんこんにちは

歯科医師の道家です。ニコニコ

今日は歯科で歯髄がある歯の虫歯の治療をして 

「今まで痛くなかったのに痛くなった」というケースについてお話しします。



虫歯になると全て痛くなるか?と言うとそうでもありません。


歯髄がある歯(有髄歯)でも

ゆっくり進行するタイプの虫歯は虫歯の進行と石灰化を交互にするため、あまり痛みを感じない事も多いのです。

ところが、歯医者さんでそういうタイプの虫歯を治療すると 急に水や熱いものにしみる、噛むと痛いという症状が出てすごく心配になるのです。

虫歯に感染した歯質を取り除くと、

歯髄が刺激されて一時的な炎症を起こします。それが水や熱いものに染みたり、咬合痛を起こしてしまいます。エナメル質の下には象牙質があり、無数の管(象牙細管)が歯髄まで伸びているのです。

石灰化も無い剥き出しになった象牙細管のせいで色々な刺激を歯髄に伝達してしまい

「痛い!」と感じるようになります。

歯髄が細菌感染していない場合は 充填物、補綴物をキチンとセットした後、早い人は数日、遅い人でも半年くらいで症状が治まってきます。

それは歯髄の興奮が収まって、削って剥き出しになっていた象牙細管に石灰化物が出来て刺激から守ってくれるようになるからです。

石灰化物の作られるスピードには個人差があります。また虫歯の深さや大きさにも影響されます。

骨にヒビが入ってつくのに約2ヶ月ほどかかります。

充分な石灰化が象牙質に起こるまで数ヶ月はみてください。その間にまた入れた充填物や補填物を除去したりするとまた刺激を受けてしまいます。

私自身の話になりますが、学生の頃深い虫歯があって、担当の先生が頭を悩ませて歯髄をなんとか温存して治療をしてくれました。

そしてそれから23年間ずっとその歯でアイスのような冷たいものにしみていました(笑)

医者の不養生で23年目にして虫歯にしてしまい、根管治療をすることになってしまったのですが滝汗

結論を言うと その23年間ずっと冷たい物にしみていた歯の

歯髄温存療法は「大成功した!」事になります。

歯髄が感染していたらとっくに知覚も無くなっているので、23年間ずっとしみて知覚があったのは歯髄をちゃんと温存出来たと言うわけです。

23年間ずっと頑張ってくれましたが、根管治療を終えて補綴も終わったその歯で今はアイスでも何でも食べられて今は楽です笑い泣き

これはよくある人間の歯の自然な反応のお話しです♪

治療後の歯の痛みはこれ以外にも、実際は歯髄が細菌感染していた、強い噛み締めや歯軋りなどがある、

充填物や補綴物が合っていないなどもありますので

そんなに心配しないでかかりつけの歯医者さんに相談してください照れ音譜